洗髪
髪の毛は毎日洗わなくてもいい?毎日洗わなくてもいい場合の代替ケアとは

皆さんは毎日髪の毛を洗っていますか?
コロナ禍の自粛生活中、「毎日お風呂に入らなくなった」という声をよく耳にしました。最近ではコロナが落ち着いてきたものの、以前より入浴の頻度が減った方や、水道代やガス代の高騰を理由に控える方もいらっしゃるかもしれません。
さて、日本では「毎日髪を洗うのが当たり前」と考えている方が多いですが、実は毎日洗わなくても問題ない場合があることをご存じでしょうか?
実際に、毎日洗ったほうが良い人と、そうでない人がいます。
今回は、髪を洗う頻度の適切な判断基準や、髪の毛を洗わないときの対策について解説していきます。
目次
なぜ日本人は毎日髪の毛を洗うのか?

日本の夏は高温多湿であり、梅雨の時期には雨が多く、年間を通して湿度が高いのが特徴です。この気候の影響で、汗や皮脂が分泌されやすく、頭皮のベタつきや臭いが気になることが多いため、日本では毎日髪を洗う習慣が定着しました。
さらに、日本では「清潔=良いこと」という文化が深く根付いており、毎日髪を洗うことが当たり前と考えられるようになったとも言われています。
毎日髪の毛を洗ったほうがいいのか?
髪の毛を毎日洗うかは、頭皮の状態やライフスタイルによって異なりますが、一般的には1日1回といわれています。
毎日髪の毛を洗ったほうがいい方とそうでない方はどんな方なのか解説していきます。
毎日髪の毛を洗うべき人

これらに該当する方は髪の毛を洗うタイミングとも言えます。
- 皮脂分泌が多い人
- 汗をかきやすい人
- 整髪料を使用する人(ワックスやスプレー)
- フケが出やすい人
一つずつ解説していきます。
皮脂分泌が多い人
皮脂分泌が多く、1日髪を洗わないとベタつきが気になる方は、特に頭皮をしっかり洗うことが大切です。なぜなら、過剰な皮脂が毛穴を塞ぐことで、毛根に必要な酸素や栄養が届きにくくなり、髪の成長が妨げられる可能性があるためです。
また、育毛剤や発毛剤を使用している方は、頭皮の皮脂をしっかり洗い流してから塗布しないと、有効成分が浸透しにくくなり、効果が十分に発揮されないことがあります。
汗をかきやすい人

毎日運動して汗をかいてる方や、暑い地域に住んでいて汗をかく方もしっかり頭皮を洗うことを心がけましょう。汗には塩分や皮脂、老廃物が含まれており、これが頭皮に残るとベタつきや臭い、かゆみ、フケの原因になることがあります。
ただし、洗いすぎると頭皮の乾燥を招き、逆に皮脂の過剰分泌を引き起こすこともあるので注意が必要です。
整髪料を使用する人
ワックスやスプレーなどの整髪料を使用した後は、頭皮までしっかり洗い流すことが大切です。
整髪料が頭皮に残ると、汗をかきやすい人と同様に雑菌が繁殖しやすくなり、フケやかゆみ、炎症などの頭皮トラブルを引き起こす可能性があります。さらに、頭皮の健康が損なわれると、抜け毛や脱毛症、白髪の原因につながることもあります。
そのため、整髪料を使用した日は、シャンプーでしっかり洗浄し、頭皮を清潔に保つことが重要です。
フケが出やすい人
フケが出やすい方は、すでに頭皮環境が悪化している可能性があります。
特に、フケが大量に発生している場合、放置すると毛穴を塞ぎ、炎症を引き起こす原因となることがあります。炎症が起こると、髪の毛が抜けやすくなり、新しい髪が生えにくくなるため、早めの対策が重要です。
フケ対策としては、ぬるま湯で優しくマッサージするように洗うことがおすすめです。 頭皮をゴシゴシと強く洗いすぎると、かえって刺激となりフケを悪化させる可能性があるため、優しく丁寧なケアを心がけましょう。
毎日髪の毛を洗わなくてもいい方

髪の毛は1日1回洗うのが一般的とお話しましたが、髪の毛を毎日洗わなくてもいい方は、2日に1回でも問題ない場合があります。
- 乾燥肌や敏感肌の人
- 髪の毛や頭皮が乾燥しやすい人
- ダメージヘアの人
一つずつ解説していきます。
乾燥肌や敏感肌の人
皮脂が少ない方は、毎日髪の毛を洗うことで頭皮が乾燥してしまい、抜け毛や脱毛症、フケやかゆみの原因になることがあります。
それでも毎日髪を洗いたいという方は、洗浄力が弱いシャンプーやトリートメントを使うことをおすすめします。さらに、38度くらいのお湯で優しく洗うことが、乾燥を防ぐポイントです。
強い洗浄力のシャンプーや熱すぎるお湯は、頭皮を過剰に乾燥させてしまうため、優しいケアを心がけましょう。
髪の毛や頭皮が乾燥しやすい人
普段乾燥肌や敏感肌ではない方でも、冬場や湿度が低い場所にいると、皮脂の分泌が減りやすく、頭皮が乾燥しやすくなります。
そのため、強い洗浄力のシャンプーで毎日髪を洗うと、頭皮の乾燥が進行し、抜け毛や脱毛症、フケやかゆみの原因となることがあります。頭皮の乾燥を防ぐためには、優しい洗浄力のシャンプーを使用し、髪や頭皮に負担をかけすぎないよう心がけることが大切です。
ダメージヘアの人
ダメージヘアの方が毎日髪を洗うかどうかは、髪の状態によります。髪のダメージが酷い場合、洗髪の頻度を減らすことで髪の乾燥を防ぎ、必要な自然な油分を保つことができます。
ダメージヘアの方は、髪の毛の内部や外側が傷ついているため、水分を含みやすくなっています。髪の表面にあるキューティクルが開いている状態だと、水分が髪の内部に浸透しやすくなり、その後蒸発しやすくなります。そのため、頻繫に髪の毛を洗うのは避けたほうがいいです。汗や皮脂でベタベタしている場合は速やかに洗いましょう。
ダメージヘア専用のシャンプーやトリートメントを使うと、髪を優しくケアできます。
毎日髪の毛を洗いたくない方や洗わなくてもいい方へ
毎日髪の毛を洗うのはめんどくさいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。そんな時はこちらを活用すると、適度に頭皮を清潔にできます。
湯シャン

お湯は使用しますが、シャンプーを使わずにお湯だけで洗う「湯シャン」を取り入れるのもおすすめです。
湯シャンのポイントは以下の通りです。
- 髪を濡らす前にしっかりブラッシング→髪の絡まりを解き、汚れやホコリを浮かせることで、お湯だけでも汚れが落ちやすくなります。
- お湯だけで髪を洗う→1〜2分ほど丁寧にすすぐと、髪の汚れの約7割が落ちると言われています。
- 適温は38度程度のぬるま湯→熱すぎるお湯は頭皮を乾燥させる原因になるため、38度前後のぬるま湯で優しく洗い流しましょう。
湯シャンを取り入れることで、頭皮の皮脂を適度に残しながら汚れを落とし、乾燥や刺激を防ぐことができます。
ドライシャンプー
ドライシャンプーとは、水を使わずに頭皮や髪の汚れや余分な皮脂を取り除くことができるシャンプーのことです。スプレータイプ、パウダータイプ、シートタイプなどさまざまな種類があり、外出先や忙しいとき、入浴が難しいときなどに便利です。
ドライシャンプーのメリットは以下の通りです。
- 水なしで使用できる→災害時や体調不良でお風呂に入れないときにも役立つ
- 皮脂や汗を吸収→頭皮のベタつきを抑え、さっぱりとした状態に
- ヘアスタイリングに使える→髪のボリュームアップや根元の立ち上げにも効果的
- 手軽にリフレッシュできる→運動後や長時間の外出時にサッと使える
デメリットとしては、完全に汚れを落としきることができません。使いすぎると、頭皮に残った成分が毛穴に詰まってしまうこともあります。
まとめ

日本は湿度が高いため、毎日髪を洗わないとベタつきや臭いの原因になりやすい環境です。一般的には1日1回の洗髪が推奨されていますが、冬場や湿度の低い場所では、2日に1回の洗髪でも問題ない場合があります。
頭皮の皮脂が少なくなっている状態で洗髪すると、乾燥が進み、抜け毛・脱毛症・かゆみ・フケの原因になることがあります。特に乾燥肌や敏感肌の方は、洗浄力の強いシャンプーを避け、38度前後のぬるま湯で優しく洗うことが大切です。
毎日髪の毛を洗わなくてもいい場合は、湯シャンやドライシャンプーで代替ケアするのもいいかもしれません。湯シャンは、シャンプーを使わずにお湯だけで髪を洗う方法で、頭皮の皮脂を適度に残しながら汚れを落とし、乾燥や刺激を防ぐ効果があります。
「毎日髪を洗うのが面倒」「仕事が忙しくて体力がない」などのお悩みを持つ方には、ドライシャンプーの使用がおすすめです。完全に汚れを落とすことはできませんが、ベタつきを抑え、頭皮をリフレッシュでき、災害時や体調不良でお風呂に入れないときにも便利です。
自分の頭皮環境やライフスタイルに合った洗髪方法を選び、無理のないケアを続けることが大切です。
少しでも参考になれば幸いです。