うねり毛やくせ毛に悩んでいる方は、実は年齢を問わず多くいらっしゃいます。
若い世代では縮毛矯正をかけている方も多く見られますが、年齢を重ねるにつれて、髪のボリュームの変化が気になり、「縮毛矯正をするとぺったんこになってしまいそう…」と不安を感じる方も少なくありません。
そのため、髪の扱いやすさは求めつつも、ボリュームダウンしすぎない方法を探している方にとって、縮毛矯正はなかなか選びにくい選択肢となっていることもあるようです。
今回は、そんなうねり毛やくせ毛にお悩みの方に向けて、「髪をサラサラにしたい」「でもボリュームは失いたくない」という声に応えるかたちで、縮毛矯正についてわかりやすく解説していきます。
縮毛矯正とは

縮毛矯正(しゅくもうきょうせい)は、うねり毛やくせ毛やをストレートにするための美容技術です。
薬剤と高温のアイロンを使って髪の内部構造(タンパク質結合)を変化させ、まっすぐな髪に固定します。一度矯正された部分は半永久的にストレートのまま。新しく生えてくる部分にくせがある場合は、定期的にリタッチをすることでサラサラを維持できます。
縮毛矯正の種類
縮毛矯正にはさまざまな種類があります。分かりやすく解説していきます。
従来型(アイロン縮毛矯正)

「従来型」の縮毛矯正は、もっとも一般的な施術方法です。
髪に薬剤を塗布して内部の結合を一度切り、高温のアイロンで髪をまっすぐに整えていきます。
しっかりとしたストレートヘアに仕上がる一方で、髪質によっては仕上がりがやや硬く感じられることもあります。自然なやわらかさよりも、くせをしっかり伸ばしたい方に向いている方法です。
ナチュラル縮毛矯正(ソフト矯正)
通常よりも弱めの薬剤を使用し、自然なストレート感を出すのがこのタイプの縮毛矯正です。髪のボリュームや動きがほどよく残り、やわらかく仕上がるのが特徴です。
仕上がりがナチュラルなので、まっすぐすぎるストレートにしたくない方や、髪のやわらかさを保ちたい方に向いています。
ただし、くせが強いうねり毛や縮毛の場合は、十分に伸びにくく、効果が物足りなく感じることもあるため注意が必要です。
酸性縮毛矯正(酸性ストレート)
髪と同じ弱酸性の薬剤を使用する縮毛矯正は、髪へのダメージが少ないのが特徴です。やさしい処方のため、ハイダメージ毛や細く弱くなった髪にも対応できるのが魅力です。
ただし、この施術は高度な技術が求められるため、美容師さんの経験や技術力によって仕上がりに差が出やすい傾向があります。信頼できるサロンや、縮毛矯正の実績があるスタイリストに相談することをおすすめします。
縮毛矯正×デジタルパーマ(ストカール)

根元から中間までは縮毛矯正でくせを伸ばし、毛先にはパーマをかけて自然な動きを出す技術を「ストカール」と呼びます。毛先がふんわり内巻きになるなど、ナチュラルで女性らしい仕上がりが特徴です。
まっすぐすぎないストレートヘアを楽しめるうえに、日々のスタイリングもラクになるため、デザイン性と実用性の両方を兼ね備えた人気のスタイルです。
ただし、髪が強くダメージを受けていたり、ブリーチ毛の場合は施術が難しいこともあるため、事前に美容師さんとしっかり相談することが大切です。
髪の毛のボリュームが少ない方の縮毛矯正
髪の毛のボリュームが少ない方が縮毛矯正をする場合は、一般的な「しっかり伸ばすタイプ」の縮毛矯正だとペタンコになりすぎることがあります。なので、自然な仕上がりで、ふんわり感を残すような方法を選ぶのがポイントです。
以下のおすすめを参考にしてみてください!
おすすめの縮毛矯正タイプ | 特徴 |
---|---|
ナチュラル縮毛矯正(ソフト矯正) | ・仕上がりが柔らかく自然。 ・ボリュームを抑えすぎず、ツンツンしない。 |
弱酸性縮毛矯正(酸性ストレート) | ・髪に優しい薬剤で、細くて柔らかい髪にも◎ ・ダメージが少なく、ふんわり感が出やすい。 |
ストカール(根元ストレート+毛先カール) | ・根元はしっかり伸ばして、毛先にパーマをかけて自然な動き。 ・ボリュームのなさが気になる方に特に人気。 |
前髪・顔周りだけのポイント縮毛 | ・全体を矯正するとペタッとしがちなので、気になる部分だけ伸ばす方法。 ・時間もコストも抑えられて◎ |
「ふんわり見せたいけどクセも気になる…」という場合は、「根元のクセは縮毛で伸ばして、毛先にデジパ」っていうストカールスタイルがベストバランスだったりします!
参考にしてみてください。
縮毛矯正を長持ちさせるコツ

縮毛矯正は美容師さんの技術力も問われてきますが、自宅での日々のケアもとても重要になってきます。
施術後24時間~48時間は髪の毛を濡らさない・結ばない
施術直後の髪は、内部の構造がまだ安定しておらず、とてもデリケートな状態です。そのため、ちょっとしたクセや型がつきやすく、注意が必要です。
具体的には、髪を濡らしたり洗ったりすることはもちろん、強く結ぶ、耳にかける、帽子をかぶるといった行為も、髪にクセがついてしまう原因になります。
美しい仕上がりを長持ちさせるためにも、施術後24〜48時間はなるべく髪に負担をかけないよう、やさしく扱うことを心がけましょう。
どうしても髪の毛を洗いたい方へ
- 汗をかいたり、髪の毛が湿ったりして、どうしても洗いたい方は、洗ったあと髪の毛をしっかり乾かして、低温度でアイロンをかけ真っ直ぐにしましょう。ゴシゴシ洗いすぎたり、高温でアイロンを当てないようにしましょう。
毎日洗わない
汗をかいたり、髪がベタつく場合は毎日洗った方が良いこともあります。ただし、乾燥やダメージが気になる方は、2〜3日に1回のシャンプーの方が髪にやさしいことも!
自分の髪の状態に合わせて、無理のないケアを心がけましょう。
洗髪後は必ずドライヤーでしっかり乾かす

髪を洗ったあと、自然乾燥でそのままにしてしまうのはおすすめできません。濡れた髪はくせが戻りやすく、せっかくのストレートが崩れてしまう原因になります。
ドライヤーでしっかり根元から乾かし、できれば軽くブローも行うことで、ストレートの仕上がりが長持ちします。
毎日のひと手間が、きれいな髪を保つポイントです。
アイロンやコテは控えめに
縮毛矯正をしていても、日々のアイロンやコテの熱ダメージが加わると、髪が傷み、うねりが出やすくなってしまいます。そのため、スタイリング前には必ず保護スプレーやヘアオイルを使って、熱から髪を守ることが大切です。
アイロンを使う際は、できるだけ低温で行いましょう。もしうねりが気になる部分が出てきた場合は、その箇所だけをやさしくストレートアイロンで整えてあげると、スタイルを長持ちさせることができます。
髪の毛に優しいシャンプーを使う
縮毛矯正後の髪には、アミノ酸系のシャンプーを使用するのがおすすめです。髪や頭皮にやさしい洗浄成分で、必要な潤いを保ちながら、やさしく洗い上げてくれます。
一方、洗浄力が強すぎるシャンプーは、乾燥やきしみの原因になりやすく、縮毛矯正の持ちが悪くなってしまうことも。ダメージを防ぐためにも、毎日のシャンプー選びはとても大切です。
定期的なトリートメント&美容室メンテ
縮毛矯正の美しさを保つためには、サロントリートメントやホームケアでの保湿・補修を定期的に行うことが大切です。乾燥やダメージを防ぐことで、ツヤのある髪をキープしやすくなります。
また、髪は1か月に約1センチ伸びるため、根元のリタッチの目安は2〜4ヶ月。伸び具合やくせの強さに合わせて、無理のないペースでのメンテナンスを心がけましょう。
最後に
うねり毛やくせ毛に悩んでいると、「ボリュームが欲しいから」という理由で、パーマをかけるという選択をされる方が多いようです。たしかに、パーマはスタイリングがしやすくなり、髪にふんわりとしたボリュームが出たように見えるため、人気のある方法のひとつです。
一方で、「縮毛矯正=サラサラになるけれど、ぺったんこになる」というイメージを持っている方も多く、選択肢から外してしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
でも最近では、自然な仕上がりの縮毛矯正も増えてきています。
たとえば、気になる部分だけに施術する「部分縮毛矯正」や、やわらかく仕上がる「ナチュラル縮毛矯正」、さらには根元だけを矯正し毛先にカールをつける「ストカール」など、ぺたんとしすぎず、自然なボリューム感を残す方法もあります。
これまで「パーマしかない」と思っていた方も、美容師さんと相談しながら、自分に合った縮毛矯正のスタイルを取り入れてみてはいかがでしょうか。きっと、髪のお悩みを解決する新しい選択肢が見つかるはずです。
少しでも参考になれば幸いです。