白髪
白髪を減らす方法はあるのか、白髪の原理や白髪が増えてしまう原因について解説!

白髪を見ると悲しい気持ちになったり、白髪染めが必要になったりして、「白髪」という言葉にあまり良い印象を持たない方も多いかもしれません。「白髪を減らすことはできるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
今回は、白髪を減らすことは可能なのか、白髪が生えてくる原因やその対策について詳しく解説します!
白髪を減らせることはできるのか
結論から申し上げますと、一度生えてきた「白髪」を元の黒髪に戻すことはできません。ただし、白髪の発生を遅らせたり、減らしたりする方法はいくつかあります。また、頭皮のケアを丁寧に行い、紫外線や乾燥から守ることも、白髪の予防につながります。
白髪が生える原理

髪の毛は毛根で作られますが、生えたばかりの髪はすべて白いことをご存じですか?髪に色をつけるのは、メラノサイトが作り出す「メラニン色素」です。メラニン色素が髪の内部に取り込まれることで、髪が黒くなる仕組みになっています。
しかし、メラノサイトの数が減ったり、加齢やダメージによって機能しなくなったりすると、メラニン色素が作られなくなり、髪が白くなってしまいます。
白髪と毛周期の関係

髪の毛は「成長期」「退行期」「休止期」のサイクルを繰り返しながら、生え変わっています。髪が抜けると新しい毛が生えてきますが、このタイミングでメラノサイトの働きが低下していると、メラニン色素が十分に供給されず、白髪として生えてしまいます。
白髪が増えてしまう原因
先ほど、メラノサイトの数が減ったり、加齢やダメージによって機能しなくなったりすると白髪が生えると説明しました。メラノサイトが減少はどうして起こるのか、原因について詳しく解説します!
加齢
白髪が生え始めるのは、一般的に35歳前後と言われています。髪の毛を黒くするメラニン色素は、メラノサイトによって作られますが、加齢とともにその量が減少し、白髪が増えてしまいます。さらに、年齢とともに体内で増える活性酸素がメラノサイトを傷つけ、メラニン色素を作る機能を妨げることも白髪の原因とされています。
活性酸素とは…
- 活性酸素は、呼吸によって体内に取り入れられた酸素が化学反応を起こす際に発生します。本来は細菌やウイルス、がん細胞を攻撃する重要な役割を持っていますが、同時に正常な細胞にもダメージを与え、老化や病気の原因となることもあります。
栄養不足
メラノサイトが正常に働くためには、バランスの良い栄養が不可欠です。無理なダイエットや偏った食事、特にタンパク質不足は、メラノサイトの機能低下を招き、白髪が増える原因となります。
また、鉄分や亜鉛、ビタミンB群の不足も髪の健康に悪影響を与え、抜け毛の原因になることもあります。
ストレス

強いストレスが長期間にわたって続くと、自律神経のバランスが崩れが原因で血管が収縮しやすくなります。その結果、血行が悪くなり、頭皮への血流が十分に行き届かなくなります。血液は酸素や栄養を運ぶ役割を果たしているため、血流が滞ることで毛根への栄養供給が不十分になり、健康な髪の成長が妨げられます。
特に、髪の色を作るメラニン色素を生成するメラノサイトは、十分な栄養や酸素が供給されないとその働きが低下しやすくなります。メラノサイトの機能が低下すると、髪の毛に色をつけるメラニン色素が作られにくくなり、結果として白髪が増える原因となります。
睡眠不足

睡眠不足になると、成長ホルモンの分泌が乱れ、髪の成長が妨げられるだけでなく、メラノサイトの機能も低下し、白髪の原因となります。
成長ホルモンは主に睡眠中に分泌され、細胞の修復や再生を促進する重要な役割を担っています。睡眠の質が悪いと、このホルモンの分泌が十分に行われず、毛母細胞やメラノサイトの働きが低下しやすくなります。その結果、髪の成長が遅れたりメラニン色素の生成が減少したりして、白髪が増える可能性が高まります。
病気
加齢や栄養不足、ストレス、睡眠不足が白髪の原因になることをお伝えしましたが、実は病気が原因で白髪になる可能性もあります。
例えば、甲状腺機能低下症はホルモンバランスの乱れを引き起こし、髪の成長や色素沈着に影響を与えることがあります。悪性貧血(ビタミンB12欠乏症)もメラニン色素の生成に影響を与えるため、白髪の一因となることがあります。もし急激に白髪が増えたり、体調不良を伴う場合は、病気が関係している可能性もある
白髪を防ぐ方法
最初にもお伝えしましたが、生えてきてしまった白髪を黒髪にすることはできません。抜いても白髪は生えてきてしまいます。なぜならばメラニン色素が減少して髪の毛を黒くする機能が低下しているからです。メラニン色素を減少させないために対策をすれば黒髪は復活します。
バランスの良い食事

髪の毛は主にタンパク質で構成されており、健康な髪を維持するためには適切な栄養摂取が欠かせません。肉や魚、大豆など、バランスよくタンパク質を摂取することを心がけましょう。
また、亜鉛はメラニン色素の生成を促進する働きがあるため、牡蠣や海藻類がおすすめです。さらに、ビタミンB12もメラニン色素の生成を助けるため、白髪予防に効果的です。ビタミンB12を含む食品としては、レバー、魚介類、卵、乳製品などが挙げられます。
栄養バランスの取れた食生活を意識することで、白髪の予防につながります。
十分な睡眠
成長ホルモンの分泌が活発になるのは深い睡眠(ノンレム睡眠)の時間帯です。最低でも6時間は睡眠を取るようにしましょう。睡眠不足はストレスの元ともなり、血行不良になるほか、自律神経も乱れて白髪や抜け毛の原因になります。規則正しい生活を心がけ、質の高い睡眠を確保することが、髪の健康を守るためにも重要です。
適度な運動

適度な運動は血行を促進し、髪の毛に必要な栄養素をしっかり届ける役割を果たします。さらに、運動にはストレス解消や睡眠の質を向上させる効果もあり、白髪予防にもつながります。
運動が苦手な方や忙しくて時間が取れない方は、軽いストレッチやヨガでも十分です。デスクワークの合間に肩を回したり、寝る前に軽く体を伸ばすだけでも血行が良くなり、健康的な髪を維持する手助けになります。
無理なくできる範囲で、日常生活に運動を取り入れてみましょう!
紫外線を防ぐ

頭皮に紫外線が当たりすぎると、メラノサイトがダメージを受けてメラニン色素の働きが低下してしまいます。さらに、紫外線にはメラニン色素を分解する作用もあり、髪の色が抜けやすくなることがあります。
紫外線対策として、帽子をかぶる・日傘を使う・UVカットスプレーを活用するなどの工夫が効果的です。また、分け目を定期的に変えることで、同じ部分だけに紫外線が当たり続けるのを防ぐことができます。
紫外線は白髪の原因だけでなく、頭皮の乾燥や抜け毛にもつながるため、しっかり対策をして健康な髪を守りましょう!
まとめ

いかがだったでしょうか。白髪を1本見つけると、「これからもっと増えるのかな」「歳を感じる」といったネガティブな気持ちになることもあるかもしれません。一度生えてしまった白髪を元の黒髪に戻すことはできず、カラートリートメントなどで染める以外の対処法はありません。
しかし、白髪の増加を抑える方法はあります。抜けた白髪の代わりに黒髪を生やすためには、日々の生活習慣を整え、身体をいたわることが大切です。栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動、そしてストレスを上手に管理することで、メラノサイトの働きをサポートし、健康な髪を育てることにつながります。白髪の予防には、髪だけでなく身体全体のケアが欠かせません。
参考になれば幸いです。