食事
「美しい髪」は、健康な身体を土台にして生まれるもの

髪の毛の悩みは、男性だけでなく多くの女性にとっても重要な問題です。サラサラ・ツヤツヤにしたい、ボリュームアップしたいなど、ヘアケアグッズや育毛剤、サプリを試している方も多いでしょう。
しかし、バランスの悪い食事や不規則な生活、過度な喫煙・飲酒が続くと、健康な身体は作られません。
美しい髪は、健康な身体が土台となって生まれるもの。
では、髪を美しくするために私生活で何を意識すべきか?健康な身体を作るために必要なことは?
詳しく解説していきます。
目次
食べたもので身体はできている

世の中にはヴィーガンや糖質オフ、スーパーフードにローフード、ファスティングなど、魅力的な食の情報が沢山ありますが、どのような食べ方をしても、変わらないことがあります。
それは、「食べたもので身体はできている」ということです。
髪の毛や身体
毎日の食事は、私たちの身体の成長と維持に欠かせないものです。食べたものが消化吸収され、骨、筋肉、皮膚、血液などに変わり、私たちを作り上げます。今現在の髪の毛や身体のほとんどは、これまで食べてきたものでできています。
体格の成長が止まった後も、身体の組成は食べたものでどんどん入れ替わっていきます。
皮膚や爪
皮膚のターンオーバーは約4週間で完了し、常に新しい皮膚に生まれ変わります。また、爪も毎日少しずつ伸びており、約3ヶ月で完全に新しい爪に生え変わります。
髪の毛

髪は1日に約0.3ミリ、1ヶ月で1センチ、1年で約15センチ伸びます。個人差がありますが、3〜6年で髪は生え変わります。また、血液や筋肉、骨、内臓も数ヶ月で入れ替わり、1年後には人体の約9割が刷新されるのです。
理想の自分に近づける
- 1年前の自分と今の自分はほぼ別人といっても過言ではなく、毎日食べるものを意識することで、1年後の自分は理想とする姿に近づけるかもしれないということです。
理想の自分になるためには(自然治癒力を高めよう)

1年前の自分と今の自分はほぼ別人と言えるくらい変わっているかもしれません。そして、1年後の自分も、理想とする姿に近づける可能性があります。
そうなるためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか?詳しく解説していきます。
自然治癒力を高める
人間には生まれつき「健康になろう、元気になろう」とする生命力や自然治癒力が備わっており、これを日常生活の中で活性化することが大切です。
この力は自律神経系・ホルモン系・免疫系と深く関係しており、これらを安定させるためにも、食生活や私生活をいかに送るかが大変重要となってきます。
自然治癒力とは?
- 自然治癒力とは、人間や動物が生まれながらに備えている、ケガや病気などを治す力のこと。
- 傷や炎症など身体の内外で不調を起こしたときに自ら治す再生機能や、外部から侵入してくるウイルスや細菌と戦う免疫機能の働きがあります。
栄養バランスを考えた食事
髪の毛や身体をつくるのは、毎日の「食事」です。バランスの取れた食生活を送ることで、体調が良くなり、精神状態も安定し、健康的な生活を維持することができます。
逆に、食事内容が偏ると、体内に余分なものが蓄積され、肌のくすみや骨のもろさ、イライラしやすくなるなど、さまざまな不調が現れることも。さらに、免疫力の低下や老化の促進、自律神経の乱れ、ホルモンバランスの崩れにもつながります。
こうした不調や病気を防ぎ、健康で快適な毎日を過ごすためには、日頃から体全体のバランスを崩さないよう心がけることが大切です。そうすることで、体調を維持しながら、髪や体の美しさをより引き出すことができるでしょう。
不規則な生活はやめよう

食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足、過労、不規則な生活、浅い呼吸など、私たちの自然治癒力を弱める要因は身近にあります。少しの油断で体内のバランスが崩れることも。
生命力を高める食生活を取り入れ、健康的で楽しい人生を送りましょう。
美しい髪を作るには
美しい髪を育てるには、栄養をしっかり摂るだけでなく、それが頭皮まで届くことが大切です。血行を良くするために、運動や頭皮マッサージを取り入れましょう。
また、毛根が元気であることも重要です。脂性肌の方は皮脂が多くなると毛穴が詰まりやすいので、食生活を見直すことが大切です。
では、どのような食材を摂取するのがいいのか解説します。
ビタミンB
ビタミンBは、皮脂の過剰分泌を抑え、頭皮を健やかに保つ働きがあり、健康な髪を育てるために重要な栄養素の一つです。また、毎日の洗髪で頭皮を丁寧に洗い、清潔な状態を保つことも大切です。正しいシャンプー方法や適切なヘアケアを取り入れることで、頭皮環境を整え、美しい髪を育てる土台を作ることができます。
ビタミンBが多く含まれている食材はこちらです。
ビタミンB | 豆類、肉類 |
亜鉛やタンパク質(アミノ酸)
髪の主成分であるケラチンの生成をサポートする栄養素として、亜鉛を摂取すると良いといわれています。亜鉛は細胞を新しく作り出すために必要不可欠であり、不足すると髪の成長に影響を及ぼします。
ケラチンとは?
- ケラチンは、髪や皮膚、爪、さらには動物の角や羽毛などに含まれるタンパク質の一種で、髪の毛の主成分でもあります。髪の約90%以上がケラチンで構成されており、そのもととなるのがアミノ酸です。
髪の毛の主成分のケラチンや亜鉛が不足すると、体調不良や栄養不足、血行の悪化があると髪にツヤがなくなり、パサついてしまうことも。さらに、栄養不足の状態で環境の変化やストレスを受けると、抜け毛が増えたり、場合によっては円形脱毛症を引き起こすこともあります。
亜鉛とタンパク質が多く含まれている食材はこちらです。
亜鉛 | 牡蠣、豚肉、牛肉、きなこ、のり、アーモンド |
タンパク質(アミノ酸) | 豆乳、鶏肉、豚肉、マグロ、カツオ、大豆製品、卵類 |
ビタミン
ビタミンは、亜鉛の吸収やタンパク質の生成をサポートする働きがあります。ビタミンは、体内でほとんど合成できないため、食事で摂取する必要があります。
ビタミンが多く含まれている食材はこちらです。
ビタミン | 肉類、緑黄色野菜、果物、ウナギ、カツオ、卵類ナッツ類 |
最後に

髪の毛に良い食べ物は、毛髪を作る栄養が豊富な食品のことです。健康な髪を育てるには、特定の食材ばかりを食べるのではなく、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
髪の毛だけでなく、身体全体の健康を考えながら、いろいろな食品を取り入れていきましょう。
また、2024年10月に発表された国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の共同声明「健康的な食事とは何か?(What are healthy diets?)」では、健康的な食事の概念が再確認されました。
健康的な食事の原則は以下の4つです。
- 1.適切(Adequate)
- 2.バランス(Balanced)
- 3.適度(Moderate)
- 4.多様(Diverse)
この声明は、世界中で健康を促進するための食生活の見直しを呼びかけるもので、個人の健康だけでなく、地球規模での持続可能な食事選択が求められるというメッセージも含まれているようです。
美しい髪は健康な身体が基盤です。栄養が髪に届きやすくなり、頭皮環境も改善されます。その手助けとして、頭皮用ローションや育毛剤、サプリメントを上手に活用し、自分に合ったヘアケアをしていきたいです。
あちらこちらで、桜の花の便りが聞かれる嬉しい季節となりました。紫外線対策も忘れず、元気な髪の毛と身体でたくさん外出していきましょう。